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デジタルについてトッププロファーム勤務の藤谷が書き綴ります。

西きょうじ先生の『英文法の核』を読んだ

英語を最小限の情報量の体系に再構築した名著『英文法の核』


西先生は昔から「膨大な情報量からイシューだけ取り出して、最小限の体系の再構築する」のが非常に上手い。この真骨頂は『英文読解入門 基本はここだ!』にあるんだけれど、本書もその再来のような良書になっていた。相変わらず冴えている。

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西きょうじ先生の天才性

 西先生がもう一つ卓越しているのは、いつの間にか世の標準になっている「なんだかよくわからない曖昧な定義」の間違いを指摘して、「真っ当な言葉で再定義」すること。これも英文法の参考書だと非常に求められる能力だし、西先生の天才性はここにある。ちゃんと考えられたかどうかということを図る際に「人に説明出来るか」ということが用いられることが多いけれど、それは対象の再定義を出来ているから出来ることなのだ。例えば、文法とは「語(あるいは情報)の配列ルールと単語の使い方(品詞の理解含む)」という定義が非常に良い。こういう「定義がバッチリ決まる」と、その後の脳内での情報処理の速度も質もまったく変わるのです。
 
 もう一つ僕が非常に重要だと思うのは西先生が「英語を教える」ということに関して、非常にマーケットバリューが分かりやすくつく大学受験という領域で膨大な時間・授業数を膨大な数の生徒に長期間提供してきたこと。結局、「圧倒的な量」がここでも重要。

スタンダードな教育・訓練の有効性

 ビジネスの場で、相手に「こいつはスタンダードな教育・訓練を終えているな」と証明しないといけない場が多々ある。日本の英語を駆使する人は特に駐在帰りとかだと「場面ごとの適切な言い回しを非常によく知っている」ことで対応する人が多い。肌感覚の感想としては、やはり「ああ、ちょっと留学して色々覚えたんだ」と思われるよりは「母国の最高峰の教育機関でしっかりとした教育を受けたので、カッチリしている」という方が評価というか相手の「印象」が良いような気がする。なので英文レポートを書くようになった今でもこういう「本当に良質な英語参考書」は必ず読む。それが大学受験用であっても関係がない。避けたいのは、なんだか最近猛烈に増えている適切な言い回しだけ大量に覚えた英語をベラベラ喋る人達の方向性。
 

基礎原理を身につけることの重要性

 どの領域も「基礎原理を見極めて、10年以上かけて身につける」ことでしか、卓越性はない。英文法を曖昧にしたままでベラベラ喋ってコミュニケーションに問題はないというのは、アルゴリズムも理解しないでfintech株を買っている人達と一緒。

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