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デジタルについてトッププロファーム勤務の藤谷が書き綴ります。

日本のビジネスマンの大半が英語面接対策しなければならない日が来るかも (1/)

英語面接への対応スキルは(恐らく)非常に有用

 
日系大企業の終身雇用の終焉も宣言されたこともあり、英語面接は今後日本のビジネスマン必須の能力になるかもしれないということが多いです。英語面接に対応出来るということは非常に選択肢の幅を広げます。また外資系企業の場合はjob descriptionが精緻にきまっているので、そもそも面接に呼ばれている時点で採用要件(面接前には短期間では変えられない学歴、経歴、保持スキル、等)をかなり満たしているケースが多いです。当然に人気企業であればあるほど、書類選考の段階で倍率はとんでもないのです。なので、面接で失敗して望むポジションを得られないのは超もったいないです。英語面接の突破方法について書いていきます。*注意点:数年前にぼくがGAFAのどこかでそれなりのポジションのオファーを得た時の経験が元になっています。PEファンド系とかは大分違うスタイルかと思います。


英語面接のフロー

もちろん各社個別フローなのですが大体は下記の通りです。(*ちなみにぼくの経験に基づいており、要はDigital系企業ということです。)

  1. Phone Screening(電話)
    Internal reqruiterとの電話面談が最初のステップになることが多いです。reqruiter側に深い業務知識はないので、志望動機や自己紹介など基本的な質問が多いですただ偶にReqruiterが業務への貢献性は測定出来ないことの裏返しで、パーソナリティを厳しく見極めようとするケースがあるので感じのいい人間であることが非常に重要です(当たり前ですね)。また別の稀なケースとしてその会社での経歴の長い方だと業務的なことについても突っ込んできたりということもままありますけど、それほど問題ありません。会社の紹介だったり、待遇について説明してくれたりもします。基本的には挨拶程度のものです。余程ひどくない限りはここで落とされるということはないように思います。
  2. 日本支社の社員との面接(対面)
    基本的に面接の本番はここからですね。入社後に同僚となるであろう社員または直属の上司が面接官を担当し業務に密接なやりとりをすることになります。面接官側も採用責任を色々な意味で負うことになるので超真剣です。基本的にAll greenというすべての採用要件において○がつかないと採用されません。後述する対策が一番必要になる局面です。
  3. グローバル本社/地域統括会社の社員との面接(対面/電話)
    ポジションによっては日本支社で面接が終わる場合もあるようですが、まあ大抵は本社か地域統括会社の社員との面接がありますね。入社後にレポーティング先になったり、そもそも毎日video confで話すようになることも多いので、ハイポジションでは実施するケースの方が多い気がします。要は最終面接なのですが、ここは過去の面接の評価と1周回ってお偉いさんの感触で決まっているように思います。(*3年くらい前にぼくにはとても行きたいポジションがあり、フライトまでしたのですが駄目でしたね。いま思えば懐かしいです )

ところで、グローバル企業の実施する英語面接の最大の特徴の一つは「構造化インタビュー」であることです。もともとgoogleがはじめた様に思いますが、非IT系も含めて広まってますね。



構造化インタビューとは何か

構造化インタビューとはなにかについては、googleのこの説明が分かりやすいです。
google re:work
https://rework.withgoogle.com/jp/guides/hiring-use-structured-interviewing/steps/introduction/
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(以下、引用)
構造化された面接とは、簡単に言えば、同じ職務に応募している応募者に同じ面接手法を使って評価するということです。構造化面接を行うと、応募した職務自体が構造化されていない場合でも、応募者のパフォーマンスを予測できるという調査結果があります。Google では構造化面接を採用しています。つまり、すべての応募者に同じ質問をして、同じ尺度で回答を採点し、事前に決められた一貫した採用要件に基づいて採用を決定しています。

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構造化面接に対する Google のアプローチには、次の 4 つの側面があります。
  1. 職務に関連性のある、吟味された質の高い質問をする(難問奇問をしない
  2. 評価担当者が簡単に回答を審査できるように、応募者の回答に対する総合的なフィードバックを文書にする
  3. 優れた回答、凡庸な回答、劣った回答がどのようなものかについて、すべての評価担当者が共通の認識を持てるように、標準化されたプロセスで採点する
  4. 面接担当者が自信を持って一貫性のある評価を行えるように、面接担当者へのトレーニングを提供し、調整を図る
(引用終わり)
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構造化インタビューではどのような質問が出るのか

じゃあ、結局どういう質問が出るのかというと下記です
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(以下、引用)
行動についての質問仮定に基づく質問の違いを理解する

構造化面接の質問には、行動についての質問仮説に基づく質問の 2 種類があります。行動についての質問では、以前の業績についての説明を応募者に求め、現在の職務で求められるものと照らし合わせます(「~のときのことを話してください」)。仮定に基づく質問では、職務に関連した仮定の状況が提示されます(「もし~だとしたら、あなたはどうしますか?」)。たとえば、面接では次のような質問があります。

行動についての質問: あなたの行動がチームに良い影響を与えたときのことを話してください(フォローアップ: あなたの第一目標は何でしたか、その目標を立てたのはなぜですか?同僚はどのように反応しましたか?今後はどのような計画がありますか?)

仮説に基づく質問: メールサービスを提供する業務を行なっている際、競合他社が、自社サービスに月額 5 ドルの課金を始めたとします。あなたは、その状況をどのように評価し、チームに何をするようにすすめますか?(フォローアップ: 推奨案を伝える前にどのような要因を考慮しますか?推奨案のメリットとデメリットは何ですか?それが今後も持続可能なモデルかどうか、どのようにして評価しますか?組織全体にはどのような影響があるでしょうか?)。

行動についての質問は、応募者が過去の状況にどのように対処したかを検証するために使用します。また、仮説に基づく質問は、将来の状況への対応を評価するために使用します。行動についての質問は、行動のパターンを明らかにするうえで有効であり、仮説に基づく質問は、応募者が新しい状況にどのように対応するかを確認できます。(引用終わり)
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ここまで書いて賢明な方はお気づきの通り「構造化インタビュー」である以上は、「構造」があるのでハックしやすいのです。というと聞こえは悪いのですが「ちゃんと準備したものが勝ちます」。これは面接一般に別に普通に言えることですね。この傾向は海外で特に顕著で、特にコード面接については、大学受験のようになっているなと思うことが多いです。Leet codeとか有名ですね。ビジネス職の面接でもHow to にあたるものが出回っており、そもそも企業側が積極的に情報を発信しています。

次回以降は、構造化面接への対策について書いていきます。