Digital, digital and digital

デジタルについてトッププロファーム勤務の藤谷が書き綴ります。

Shift 濱口秀司 (著) - イノベーションの最高の教科書 (6/)

引き続き、日本人の最高のイノベーターの濱口秀司さんの論文集Shiftについて書いていきます。名著というものは「使い倒す」ことが重要です、そしてそれが名著への最大の敬意だと思います。発売されて結構経ちますけれど、時間を見つけては読み込んでいます。

SHIFT:イノベーションの作法

 
目次は下記のとおりです。今回は収録されている"DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー論文真のイノベーションを起こすために「デザイン思考」を超えるデザイン思考"について取り上げたいと思います。
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第1回 イノベーションは誰もが起こせる
第2回 SHIFT領域の考え方
第3回 バイアスを破壊する
第4回 問題の本質から強制発想する
第5回 市場を実験場にしない
第6回 不確実性の中で意思決定を下すには
第7回 戦略意思決定の質を高める
第8回 ユーザーの心をいかにとらえるか
第9回 誰に何をどのように働きかけるか
第10回 プライシングを動的にとらえる
第11回 自由度の高いフェーズにリソースをかける
第12回 個人で考え切ってこそ議論の質が上がる
第13回 学ぶ者が教える者を超えなければ意味がない
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前回記事に引き続き、デザイン思考でどうビジネスの結果を出すのかについて明確な方法論が記載されている本論文について書いていきます。

前回記事

Shift 濱口秀司 (著) - イノベーションの最高の教科書 (5/)  https://touya-fujitani.blogspot.com/2020/03/shift-5.html

デザイン思考の方法論とはなにか

デザイン思考の方法論には下記の2つがありました
  1. DTn (Design Thinking driven by needs)
  2. DTf (Design Thinking by frameworks)

DTnによってもたらされる結果が、「既存製品サービスの改善・改良」、DTfによってもたらされる結果が、「イノベーション」でした。ユーザーを注視するDTnがもたらす結果は既存製品サービスの改善・改良であるにも関わらず、デザイン思考=ユーザーを注視するという認識が広がっていることから、ユーザーを注視することがイノベーションを生んでくれるという期待を満たせないというのが現在のデザイン思考にまつわる不幸な状況ですね。イノベーションを生むことが出来るのはDTfなのでした。上の図で見てもDTnはイノベーションを生む方向とは完全に真逆なのです。イノベーションを生むための方法論はDTfです

今回はDTfによって、イノベーションをもたらす方法について解説していきます。


DTFは、"ーザーではなく、世の中に存在するサービスやプロダクトの"作り手"を観察するリエーター中心のデザイン"です。肝要な作業は、業界のプロの企画者達が陥るバイアス(先入観)を探す為のフレームワーク作成になります。バイアスの定義は、一般とは少し異なる下記のものでした

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バイアス:多くの人の一般的な考え方、人々の持つ複雑に絡みあった既成概念
出典:濱口 秀司. SHIFT:イノベーションの作法  
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イノベーションを生む際にフォーカスすべきなのは、ユーザーではなく、"作り手、クリエイター"なのです。ここって、本当に世のデザイン思考本では間違った指摘がされていると思います。世のデザインの思考でイノベーションを起こす際にユーザーにフォーカスするというのはミスリードなんですね。
 
DTfは下記3ステップから分けることが出来ます
  1. イデアのつくり手に着目し、彼らがいかにアイデアを生み出すかを考える
    これは換言するならば既成概念の構造化(フレームワーク化)です
  2. フレームワークからバイアスを見つけ、それを破壊するアイデアを生む。生んだアイデアにニーズを付加するDTfというか、濱口さんが物凄い結果を出すことが出来るのは、このプロセスを踏むと定義上既成概念を破壊することになるからですね
  3. 新規性も不確実性も高いアイデアに対して、実行の意思決定を行うこのステップについては次回以降の記事で解説します。
各ステップについて、詳細を解説していきます。

1. イデアのつくり手に着目し、彼らがいかにアイデアを生み出すかを考える
停滞した業界を破壊することが出来るようなアイデアをつくる為には、バイアス(
多くの人の一般的な考え方、人々の持つ複雑に絡みあった既成概念)を破壊しなければなりません。しかし天才でもなければ「構造なきものは破壊出来ない」のです。

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バイアスを視覚化して破壊する


出典:濱口 秀司. SHIFT:イノベーションの作法  
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論文中ではUSBメモリのビジネスモデルの開発のケースが紹介されています。


(補足説明ですがShiftが起こる領域としては下記で定義されていました)

Shiftが起こる領域

この3領域すべてShiftを起こすことが出来ることが望ましいとされています。i-phoneが一番の例ですね。特にDigital eraを意識して書かれているというわけではないのですが、現状のランドスケープに非常に整合しています。
  1. ビジネスモデル(B)
    ・いかにして立ち上げるか(起動)
    ・いかにして伸ばすか(成長)
    ・いかにしてライバルからの攻撃を防ぐか(防御)
    ・いかにして儲けるか(利益)
  2. テクノロジー(T)
    ・技術全般
  3. コンシューマーエクスペリエンス(C)
    ・人々の体験、生活様式を一新させるSHIFTのこと

USBのケースに戻ります。

C : 顧客体験
カスタマー視点のバイアスからはじまります。当時のインターネットの台頭によって大きなデータを保存する器は形を失い、形のないインターネットがその役割を担うと予見されていました。サービスのつくり手(クライアント、業界関係者)の誰しもがこのバイアスにとらわれていました。そこでまず "
触れる体験"に目を向けることになりました。つまり"体感できない x データサイズ(大きい)"から→"体感できる x データサイズ(大きい)"に遷移することでバイアスを破壊しているのです。ここで本当に重要なのは「バイアスを構造化したから、これが出来るのです」。桃太郎のバイアスの構造化の事例がありましたが、後から構造化されたものを見て、ああ確かにそうだねは誰にでも出来るのですが、その構造をつくるのは誰にも出来ることではないのです。桃太郎のバイアスはなんですか?と問われて、即答出来る人はそうそういないのです。

とにかく構造化出来なければバイアスを認知することは出来ず、それを破壊することも出来ないのです。
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出典:濱口 秀司. SHIFT:イノベーションの作法  
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T : テクノロジー

次に技術的バイアスの破壊です。当時のフラッシュメモリの専門家はドライバーインストール画面をなくすことは不可能だと主張していました。しかしUSBマスストレージクラスという補助記憶装置をPCに認識させる仕様を用いれば可能であることが判明しました。初めから無理だと決めつけてしまうと、別解を思いつくことは困難になります。専門家ほどこういう思い込みに囚われがちです。
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出典:濱口 秀司. SHIFT:イノベーションの作法  
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B : ビジネスモデル
最後にビジネスモデルバイアスの破壊です。顧客体験・テクノロジーのバイアスが破壊されUSBの開発見込みが立った際に、
クライアントはすぐにでも自社ブランドで売り出そうかとしていました。が、USBをクライアントの企画担当者(=つくり手)に説明した際に理解してもらうのに48時間も要したことから、ユーザー視点ではこれは新規価値・新しい行為に該当することを特定しました。説明コストが高いことを構造化のうえで明らかにしIBMDellに販売を委託しました。その結果、USBポートはPCの全面手元近くに配置されるようになり、フロッピーディスクの代替となるまでに時間はかからなかったという結果をもたらしました。この画竜点睛は非常に重要です。些細なことの様に見えますが、ここがなければ成功しなかった可能性もあるかと思います。
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出典:濱口 秀司. SHIFT:イノベーションの作法  
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とにかく構造化できなければバイアスを認知することは出来ず、それを破壊することも出来ないのです。ここが最大のポイントですね。


長くなったのでまた続きます。
 
次回以降はアイデアを生み出す為のブレストについても書きます。しびれる言葉が沢山出てきます。"イデアとは具体性を持つ直感的なもの"、"切り口とは抽象的で論理的なもの"。うーん、かっこいい。
 
関連記事

統計 - それは誰もが見逃してしまいがちなサブスキルの参謀 (3/)

引き続き数学スキル、特に統計について書いていきます。サブスキルの参謀ですね

参考記事
統計 - それは誰もが見逃してしまいがちなサブスキルの参謀 (1/)
http://touya-fujitani.blogspot.com/2020/04/stascticsdatascience.html


前回の記事を書いた際に読者の方から指摘を頂いてなるほどと思ったことがあります、数学をスキルとして伸ばしてもData scientistの転職以外でのメリットが感じられないという指摘です。

ただ前回の記事でも書いたように数学、特に統計学
数字データというものを、どのように分析し、どのような判断を下したらよいかを論ずる学問です。大凡、社会人たるもの数字データは扱います。だから本来みんなに役立つ、みんなの為のものなのです。価値を生み出すボリュームゾーンは基礎的なところが分かってるというところにあります。Top data scientistだけ見て圧倒されてしまい統計の学習をしないのは、英語でSpeakingの道のりが遠すぎてReadingを放棄するのに似ています。英語でもどのスキルの価値のボリュームが一番大きいかと言われたら、そりゃReadingなのです。
 
そんな中で、ぼくがこんな本が必要だなと思っていた本当に良い本が出されていました。


データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために
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https://amzn.to/2EOSBSt

著者の江崎さんは、東京大学先端科学技術研究センター特任講師。東京大学工学部航空宇宙工学科卒業、同大学院博士課程修了(特例適用により1年短縮)、博士(工学)。日本学術振興会特別研究員、国立情報学研究所特任研究員、JSTさきがけ研究員、スタンフォード大学客員研究員を経て、2020年より現職。東京大学総長賞、井上研究奨励賞など受賞、、、ということで、もうなんだかとにかくてんこ盛りですね。

 
ところで本書でぼくに非常に響いたページがあります、このページです。
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出典:データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために
https://amzn.to/2EOSBSt
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ここのページで記載されているように、「データをありのままの姿を見る」から「データに沿った数理モデルによる方法」に遷移するだけで物凄く価値が出るというのがぼくが思っていたことです。「仮定=数理モデル」というのは、大枠で「仮説」として捉えることも出来るかと思います。対象=データに対して「仮説」が使えるか使えないかというのは、分析というか思考そのものに大きな価値の差が出ます

特に記載されているここの3点が出来るかどうかで、データから生み出せる価値が俄然変わってきます。ぼくが思っていた価値のボリュームゾーンはここです。特にコンサルタントでも3が出来ない方が多いですが、ここをちょっと頑張るのは非常に投資対効果が高いです
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  1. 現象のメカニズムを客観的な方法で理解する
  2. データから未来のことを予測する
  3. コンピューターに高度なデータ処理・データ生成をやらせる
出典:データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために
https://amzn.to/2EOSBSt
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あんまりお手軽なアプローチでもイケてませんが、かといってガチ過ぎるとやっぱり万人向けにはなり得ません。ここがsweat spotになっているなあと思います。ちなみに、各テーマをより掘り下げるのに良質な基礎書は下記です
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  1. データ分析の力 因果関係に迫る思考法
    https://amzn.to/2oreFqD
  2. 現場ですぐ使える時系列データ分析~データサイエンティストのための基礎知識~https://amzn.to/3foBUtt
  3. Pythonではじめる機械学習 ―scikit-learnで学ぶ特徴量エンジニアリングと機械学習の基礎https://amzn.to/3ftTwnI
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要は、top data scientistになろう!とかではなくて、普通のビジネスマンの方が日常的な会議で出すExcelでの分析をちょっとアップグレードするだけで物凄く価値が出るんじゃないかと思います。その為にちょっと数学、特に統計・Pythonを勉強するといいんじゃないかなあと感じることが多いです。やってみてガチ勢に行きたくなったら今は環境は整っています。

参考記事
Statistics and Data Science from MIT - Probability - The Science of Uncertainty and Data (10/) 
 https://touya-fujitani.blogspot.com/2018/12/statistics-and-data-science-from-mit.html
 
ただやっぱり全体像を掴めないとモチベーションが湧かないというのが人間というものです。本書は全体像を分かりやすく提示した上で、各テーマのエッセンスまで超良質な説明をしてくれているのでおすすめです。やっぱり良い教科書は「言葉の定義が良い」と思います。ここの説明とかいいなあと思います

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「データをうまく説明する数理モデルは、データの生成過程をある程度捉えているだろうから、その数理モデルを調べてやれば理解に繋がるはずである」
 
出典:データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために
https://amzn.to/2EOSBSt
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機械学習モデリングの一分野に過ぎないということが自然に分かりますし、個人的には  "第四部 数理モデルを作る" とてもおすすめです。やっぱりそもそも数理モデルってこういうものなんだという感覚を掴んだ上で、数学の勉強をすると馬力が違う気がします。
 
それにしても最近、大学生の頃に学んだことの復習のようなことばかりしていて、しかもほとんどを忘れてしまっているので、「何かこれ、、やったな確か」みたいなことを思う度に複雑な気分になってしまうのですが、数学スキルの重要性を思うばかりなので攻めの一手ですね。
 
しかし本書は説明が良いです。DSで重要になる基礎概念・用語は網羅されているので初手の1冊として決定版が出たなと思っています。

参考書籍
データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために
https://amzn.to/2EOSBSt

関連記事
企業価値評価の名著 - たった5冊で十分過ぎるといつも思う
https://touya-fujitani.blogspot.com/2018/08/5.html

関正生さんの英語の説明はなぜわかりやすいか

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関正生さんという非常に有名な英語講師の方がいらっしゃいます。ぼくはボランティアで大学受験を教えているのですが、いまの高校生の間で一番人気と言ってもいいみたいです。で、ぼくも何冊か読んで見たのですが、確かにちょっとびっくりするくらい説明がわかりやすいというか、頭に入ってきます。ぼくは職業柄もあり「説明が異常にわかりやすい」というのは非常に惹かれます。これは一体なんだろうと思っていたのですが、

英語の"勘所"を簡潔にまとめた上で、新しい定義で説明しているから

ということかと思います。

ぼくの印象はSNSを使いこなしていることや、スタディサプリにポジショニングしていることが非常に今日的な予備校講師だなと思っていましたが、方法論自体新しいことに気がつきました。特に20万部売れているこの本を興味深く読みました。やっぱり「一番初級レベル」の本で著者の実力は一番出ますね。初級レベルは、情報量も、記載内容も一番大きく筆者に制限がかかるので、あまり誤魔化しが効かないのです。人間の頭は同時に大量の情報を処理出来ないという普遍の真理があるので、ここのニーズにいかに応えるかは、ぼくはいつも強い興味があります。

カラー改訂版 世界一わかりやすい英文法の授業
https://amzn.to/2JBMSkJ

画像1

目次を見ていると、やはり勘所を伝えようといるというか、そこをクリアにしている点が関さんの強みの様に思います。「仮定法・助動詞」で英語のキモチを読み取る!」という文言が目次でPart2の名称自体になっていて、ああわかっている方だなあと思います。目次構成自体面白いです。Part2で仮定法が出てきて、Part5で5文型が出てきます。一般的な順番からはかなり変わっていますが、そもそも既存の方法論がわかりづらいから更新しよういうというスタンスなんですね。現役の高校生だと「教科書や学校では〜〜みたいに教えるけどそれはわかりにくくて、本当は〜〜」みたいな文脈での説明がわかりやすいと評判みたいです。関さんのこの情報の伝え方、伝える情報構造自体のつくりかたはちょっと参考になります。

まったくもって英語に限らないですが、こういう勘所を把握したうえで対象に取り組んでいるかどうかで練習の結果はまったく変わりますね。ぼくはテキストは書き込みだらけになる方で、これは一般的にはよくないことと言われることが多いのですが、要は勘所になっているところをマーキングしたり、自分で発見した勘所を書き込んでいるんだなと思いました。

英語学習 - 多読多聴の前に (英文法) 
http://touya-fujitani.blogspot.com/2018/07/blog-post_75.html?q=%E5%A4%9A%E8%AA%AD

英語学習 - Netflixを延々と見るのではなく。あるいは最も楽しい学習方法 
http://touya-fujitani.blogspot.com/2018/09/netflix.html?q=%E5%A4%9A%E8%AA%AD

大学受験の話かよと言われそうですが、コンサルティングプロジェクトでも残酷なまでにクオリティの差がでるIssue identificationとかプログラミングの早さとか全部同じ構造のように思えます。

それにしても、語り尽くされているものではあるものの「教える方が勉強になる」と本当に思います。どうしたら教え子が劇的に成長するかをかなり真剣に考えているのですが、その中で色々な発見があります。ぼく自身も新しく勉強しなければいけないことが多過ぎる現状にあるので、この機会に方法論をつくっていきたいと思っています。教え子は完全に関さんの本を使っていくようなので、ぼくも関さんの方法論はちょっと分析しようと思っています。

全然関係ないですが、教え子からは最近の面白いマンガも教えてもらっており、大変助かります(流石にライトノベルは読むきはしないですが、、いつか頑張って読みます)。なんだか最近社内のコンサルタントと話しても退屈だと思うことが多いので、今年はそういう時期だと思って社外の方との繋がりを多く持っていこうと思います。

この記事の会計版も後日書こうと思っています。

関連記事
テクノロジーをフル活用した学習として、AIによる英語発音学習アプリの決定版であるElsa Speakについて紹介しています
・世界で最も優れた 英語発音矯正アプリ - Elsa speak
https://touya-fujitani.blogspot.com/2019/10/elsa-speak.html
関連記事 : 英文法の重要性について解説しています
・英語学習 - 多読多聴の前に (英文法)
http://touya-fujitani.blogspot.com/2018/07/blog-post_75.html

関連記事
[戦略ファーム時代に読んだ本700冊のまとめ]
https://touya-fujitani.blogspot.com/2020/04/700.html

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https://touya-fujitani.blogspot.com

 

2020年上半期の新規1軍入り又は不動の地位を固めたサプリメント

2020年も色々サプリメントの開拓をしています。飲みすぎじゃないかとよく突っ込まれますがダルビッシュ有選手も同じような感じなので特に気になりません。必要じゃないものは適せん使用を止めています。

 

2020年上半期の新規1軍入り又は不動の地位を固めたサプリメントを紹介します。

1. スルフォルファン

https://amzn.to/2QVb81j
スルフォルファンはファイトケミカルの一種でぼくは肝臓のケアを目的として飲んでいますが、脳機能の改善効果もあるようです。いつも参考にさせて頂いているパレオな男さんも高ランクを付与していますね。

脳の機能を高めてくれる食材を、効果が高そうな順番に7個ならべてみた
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/07/7.html

個人的には2日酔対策に効く気がします。ぼくは普段完全に禁酒していますが、会食その他断れないケースがそりゃあります。次の日のパフォーマンスのダダ下がり具合にびっくりします。普段禁酒しているので余計に辛くなってしまうのかなとか思っていますが、かなり症状は改善します。

2. シルクマリン

https://amzn.to/2QZ8wPV
これは肝臓のパフォーマンスを上げる為に飲んでいます。これまでの試行錯誤の過程では、「普段の生活を最高のパフォーマンスで過ごす」ということを考えたときに変数としての2大トップは腸内環境と肝臓の様に思います。

3. ホスファチジルセリン

https://amzn.to/2WUHTRI
Brain boost系です。同僚から勧められたのですが、これは効きます。Working memoryがほんと良くなります。ただBrain boost系は何が効くかについて非常に個人差が大きいので色々試すのが重要です。

 


プロフェッショナルの仕事道具 - 本当にパフォーマンスを上げるサプリメント (Brain boost系 *随時更新中)  https://touya-fujitani.blogspot.com/2018/07/brain-boost.html

4. GR8

https://amzn.to/2Xz7Hjb
個人的には腸内環境を整えるという意味でGR8を超えるものはありません。不動の地位を欲しいままにしています。

5. ココア

https://amzn.to/2I59s2n
ココアは脳機能改善と食物繊維の為に朝ごはんで必ず取ります。チョコレート会社のマーケテイングのおかげでココアは脳機能改善はかなり認知されていますけれど、食物繊維が非常に多いことはあまり認知されていないですね。余談ですが、コンビニで売っている様な機能性チョコレートを買うことはコストが高い、実質的に糖分と質の悪い油の塊なので希効果が期待出来ないの二重苦です。避けましょう。pure cocoa100%が安価に売っているのだから、こっちを選択しない手はないのです。

6.青汁

https://amzn.to/2WTPAY7
青汁というかぼくが飲んでいるものは正確にはケールですね。細かいようですが、ほうれん草なのかケールなのかで、効果は結構違います。ぼくはほうれん草の方はあまり会いませんでした。食物繊維の為に取ります。青汁は「飲みやすい」ことが非常に重要です。続かないからです。


ケールとホウレン草で「おっさんの脳の劣化」が防げるかもだ!という話https://yuchrszk.blogspot.com/2019/06/blog-post.html

1日150gのホウレン草やケールで脳は11才も若返るhttps://yuchrszk.blogspot.com/2015/04/1150g11.html

余談ですが、ぼくは「小腹が空いたなー」と思うと青汁を飲みます。ここで余計なものを食べないという習慣が非常に重要です。

最近また新しいものを探し始めました。検討しているのはアシュワガンダです。

関連記事



あるいはコンサルファームへの内定率を劇的に向上させ得る方法 (就職活動) - 冨山和彦さんの本

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冨山 和彦さんと言えば泣く子も黙る企業再生のプロですね。ぼくはあまり後ろ向きな話が苦手かつテクノロジーが絡むことがあまりないので再生案件には関わりが薄いですが、再生案件にはコンサルティングのすべてが詰まっているというのは同意出来ます。

そんな冨山さんが出されていた本を一気に読んでみました。お勧め順ですが、下記の通りです。

1.IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)
https://amzn.to/2vSHTlw

2.IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)
https://amzn.to/2M3F8Zu

3.IGPI流 セルフマネジメントのリアル・ノウハウ
https://amzn.to/2AWVP3S

4. 挫折力―一流になれる50の思考・行動術 (PHPビジネス新書)
https://amzn.to/2OWFyyz

ぼくは古典的な名著と言われるものも含めてビジネス書というものがあまり好きではありません。理由は単純であまり有益だと思えないからです。英単語帳5冊を毎日読んでいるAさんと「こうすれば英語が出来る!」系5冊を毎日読んでいるBさんでは前者の方が英語が出来るようになりそうです。

ところがなんでこの本がいいかと思ったかというと、就活に役立ちそうだなと思った次第です。特にIGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ (PHPビジネス新書)の方は、現場の方が読むと、ああこういう会話するよねと感じるんじゃないでしょうか。冨山さん程の方が御自分で書かれたとは思えませんが、ひょっとしたらインタビュー形式で書いたライターの方が物凄く優秀だったのかもしれません。一般的な経営分析の本を読んだ上で、ここに書いてあるようなことをしっかりイマジネーションを持って読み込むことが出来ると、ファーム面接での受けが俄然よくなるかも知れないと感じました。

英語学習 - Speakingという最後の難関を越える(発音) *随時更新中

英語学習における最後の難関Speaking

Speakingというのは英語学習における最後の難関です。ホントありとあらゆる場で聞くのは「読む・聞く・書くは出来ますが、話すは出来ません」という台詞です。発音については、ぼくは英会話スクール通うのはまったく以て意味がないと思っています。余談だけれど、当然に語学目的だけの留学は問題外です。
発音練習というのは3~5年間かけてやっていくことというのが、基本的に持つべき姿勢だと思います。理由は色々あるけれど、一番の理由はそもそも発音練習は「正しい舌の形をつくる」というよりは、「舌の筋肉を鍛える」という行為だと思っているからです。鍛えられた舌の筋肉があるから微妙な調整=適切な舌の形をつくることが楽に出来るし、そもそも「舌が回っている状態」も生まれるのです。



世に出回っている英語発音系の本の欠点

世に出回っている英語発音系の本の欠点は「とにかくルールが多過ぎる」ということに尽きます。英語で必要とされる舌の形を網羅的にカバーしようとする、って物凄く筋の悪いアプローチだと思います。ただでさえややこしいことをやっているのに、覚えらるわけがありません。基本的に「網羅的アプローチ」というのは、こと教科書については分厚くなるだけで筋が悪いです。「対象の情報構造そのものを頑張って全部描写しました」みたいなのは、真面目なだけで迷惑になってしまいがちです。本当に望ましいのは、対象の情報構造を、最小の情報量で再構成してみせたみたいなアプローチの方ですね。



マーケティング過多の日本の出版界の中で埋もれてしまっている良著ザ ジングルズによる学習

で、以上の様なことに対応してくれているのがこの本です。マーケティング過多の日本の出版界の中で埋もれてしまっている良著です。

The gingles 85
https://amzn.to/2V525jx



ぼくは発音はこの本を買って、毎日、3~5年間かけてやっていくのが万人向けの最短アプローチだと思っています。発音が伸びると、リスニングも俄然伸びます。TOEICスコアしか狙ってませんという場合も、はじめからその効果を狙って、発音練習を英語学習の中に取り込むというのは実はすごく重要なコツです。


そもそも本に書いてあることですが、ここが重要です。

  1. 1日10分だけしか練習しない、逆に必ず1日10分は練習する(本では5分と記載)
  2. 基本的に最初の3ヶ月はLV85で十分で、86,87を買っても意味がない。本にも書いてある様に効果の80%はジングルAとBからもたらされる
  3. 発音を鍛えるというのは曖昧な言葉なので、子音をちゃんと出せる舌の筋肉を鍛えるという意識で練習する
総じて「理解した上で、反復練習する」のが非常に大事で、闇雲に繰り返しても効果は出にくいことは強調したい。

フォニックス・トレーニングによる個別音の習熟

また、フォニックス・トレーニングを一緒にやると非常に効果的な様に思います。ジングルズで基礎が固まった後に、特に破裂音を洗練させるイメージです。ジングルズって本当によく出来ているんですけれど、破裂音の訓練にはフォニックスの方が効果的のように思います。ジングルズを継続的にちゃんと続けていると舌の筋肉が完全に変わったことを感じる瞬間が来ると思います。そのタイミングでフォニックスで個別音の訓練をするステージに移るイメージです。

フォニックス<発音>トレーニングBOOK
https://amzn.to/2L7NAXy




ぼくがフォニックスが方法論として好きなのは「そもそも英語圏の子どもの為のもの」である点です。要は、「一番簡単な方法論」なのです。故に誰でも出来ることが期待出来る点です。この一覧が分かりやすいですが、日本のアルファベットの読み方って全然違いますよね。日本は「エー、ビー、シー、ディー、イー、エフ、ジー」だとして、下の表と見るとまったく異なりますね。しかも実際に話されている音はフォニックスの方なのです。
 
 
個人的には日本人に限らず英語が第二言語な方が大事にすべき音はB,F,G,T,Vです。ここをちゃんと出してくれるととても聞き取りやすい英語になるなといつも思います。
 
フォニックスを2~3ヶ月も真面目に取り組んでいると、「この人の英語ではP、S、T、Nが弱いから分かりづらくなってる」とか判定出来るようになります。これが大事です余談ですが、めちゃくちゃな量を多聴するというのは文法とかを学んだ上で、こういったことも出来るようにならないとと時間の無駄が多くなる気がします。
 
発音の練習は大学受験に出ないこともあって、日本では軽視されていると言わざるを得ない領域ですが非常に重要です。「聞く」についてもTOEIC満点ぐらいでいいのであれば発音練習抜きでもいい様にも思いますが、どんな緊迫したビジネス状況化かつ劣悪な状況でも聞けるというレベルまでもっていくならば発音練習抜きにはそこまでのリスニング力にはならない気がします。
 

英語が話せることの市場価値



余談ですが、英語力において読む、聞く、書けるの価値は低下する一方ですが、話せるの価値は下がらないというかなんなら微増な気がするのでやはり「話せる」までもっていったほうがいいと思います。あと多分これから日本人が転職で英語面接を受けるというシチュエーションはすごく増えていくと思います。
 


TOEIC満点へ向けてのLast One Mile : Reading part

TOEICのReading partについて書きます。

前回記事
TOEIC満点へ向けてのLast One Mile : Listening part 
https://touya-fujitani.blogspot.com/2019/10/TOEICFullScore.html

Reading

Listeningの問題を見ていた時にも思ったのですけれど、TOEICって「状況把握がすべて」ですね。問われる内容は状況把握から落とし込んでいくことで解答出来るものがほぼすべてですね。+基礎力でしょうか。Readingについては、Part5,6は完全に基礎力の問題です。なので実質的にはPart7だけの話ですね。

Part5:短文穴埋め問題

これはもうただの文法問題ですね。日本の大学受験よりも難易度が低い気がします。ここでミスるというのは基礎力の問題です。TOEIC対策云々の問題ではありません。TOEICはビジネス英語の試験だから、、みたいなのはまやかしで、純然たるただの文法問題です。

Part6:長文穴埋め問題

これもただの文法問題です。そう思うと、ほとんど大学受験の知識で対応出来るんじゃないかなあ。Part5-6での満点がぐらついてしまうという方はたぶん英文法の核か、大学受験の時に使っていた英文法書を完璧にするというアプローチがいい気がします。理由は主に3点です。
  1. 大学受験の英文法書の方が知識がしっかり体系化されている
    TOEICの文法問題集というのは、TOIECの試験構造と英文法の構造がごっちゃになっている傾向があります。たぶん英文法だけに特化した場合、短期的なスコアアップを狙う層にうけないんでしょうね。
  2. 思い入れがある分、「感情がこもった学習が出来る」
    大学受験という非常に個人の感情と密接に関わったイベントに関連した教材なので、思い入れがあると思います。なので、「感情がこもった学習が出来る」ことが多いです。これは本当に重要です。
  3. 厳しいマーケット競争を勝ち抜いているので、質が高い
    なんだかんだ言って、英語参考書で一番マーケットが大きいのは大学受験です。厳しい視線にもさらされます。ぼくは昔から不思議なんですが、TOEICだと3ヶ月で300点アップとか平気で書きますけど、大学受験の英語対策本で3ヶ月で早慶合格!とか書かれません。買い手の視線が厳しいので、売れないからです。ここも非常に重要です。
  4. (たぶん)完璧になっていない
    ここが一番重要ですが、たぶん完璧にはなっていないです。大学に合格した時点でその時に使っていた教材って出来るようになっていると思ってしまいがちですが、大抵のケースにおいてそうではないです。常に問うべきは「完璧かどうかです」。
下手にTOEIC問題集とかに手を出さない方がいい気がします。完璧というのは↓この感じになる状態のことです。ぼくはいつも思うのですが、プロフェッショナルファームで変にエスタぶってる人間よりも、大学受験でここまで真剣に打ち込む高校生とか、全国大会に出るような部活に朝5時から取り組んでいる高校生の方が「すべて懸けている」分余程プロフェッショナルマインドがあるんじゃないかといつも思います。あくまでマインドの話ですが。




















参考記事
西きょうじ先生の『英文法の核』を読んだ
http://touya-fujitani.blogspot.com/2017/08/English.html?q=%E8%8B%B1%E6%96%87%E6%B3%95

Part7:読解問題

ここが一番の対策する投資対効果が高いと思います。一番に思うのは「実際のビジネスではあまり出てこないTOEIC特有の微妙に変なドキュメント」が出てきます。実際のビジネスドキュメントをそのまま使えばいいだけなんじゃないかと思いますが、ビジネスドキュメントっていうよりTOEICドキュメントとしか思えない変なドキュメントフォーマットが出てきます。よく分からんとしか思えないです。レベルも非常に低いです。単語も基本的なものばかりですし、ドキュメントも簡易的なものばかりです。これ学生でも例えば理系の研究室配属後の学生だと普段読んでいる論文の英文の方が余程レベル高いんじゃないでしょうか。そういう学生だと、試験フォーマットをハックしてしまった方が早いですね。

余談ですが、MAの際に実施するDDという作業で海外企業の調査などを行うと、密度も記載内容もまったくレベルの違うドキュメントをTOEICの時間制限の1/3くらいの早さで読むことになります。当然、内容を誤読していたりすると首が危うくなります。正答率90%とかTOEICだったらいいかもしれませんが、業務だと100%以外許されません。なんでTOEICとか本当にさっとクリアしなければならない水準のテストです。その程度のものなのです。なので対策としては主に下記ですね。
  1. 状況把握がすべて
    Listening同様にTOEIC Readingは状況把握がすべてです。TOEICは「一応」ビジネス英語のテストなので、場面は当然にビジネスに関連性があるものです、つまり「非常に限定的であり、それほど数が多くはないパターン」なのです。ビジネスの場でいきなりランバダダンスを踊りだす人はいません。しかし、英文サイトやe-mailが頻出なのは時代を反映させてということなのかもしれませんが、実際のビジネスの現場では最も重要なのは契約書だったり事業計画書、IR、IMだったりするのでまあやっぱりTOEICっておこちゃまビジネス英語テストですね。もうハックしてしまうに限ります。
  2. 質問内容は覚えてしまう
    質問内容は状況把握が出来ていれば、余裕をもって解答出来ます。加えて、そもそも質問の内容のカテゴリを覚えてしまっておくと解答速度が早くなると思います。Listening同様に大抵は下記のような問題ですね。
    ・登場人物の属性
    ・登場人物のアクション(次に取る行動、なぜこの行動をしているか、)
    ・会話の中で出てくる情報(場所、時間、伝達事項)
  3. TOEIC特有のドキュメントのフォーマットに慣れる
    TOEICは、不思議なフォーマットが多いです。英文ウェブサイトの問題とか出ますけれど、どう見てもウェブサイトには見えないレイアウトで、「これブラウザ何?」とか突っ込みたくなります。e-mailもe-mailだとは分かるのですが、なんだかレイアウトが変なので脳が混乱します。「これは、、Notesなんだろうか?いや違うな」みたいな余計なことを考えてしまいます。ここに馴れておく価値は大きいです。あまり種類もないので、フォーマットを見ただけで、どういう情報がドキュメントのどのあたりに記載されているかが分かるようにしておく価値は大きいです。

単語/句動詞

ここは結構な盲点だと思います。特に効率的に短期間で900超えをした方とかは以外と盲点になっている単語がありそうです。rundown、unwavering、pactって何と聞かれて即答出来ない場合は単語を満点を取るこのタイミングもう一度やる価値はあります。大学受験以降単語をやり直すタイミングというのは英語学習の過程何回か発生するものです。

厄介なのが句動詞の存在です。それほど数は多くないようですが句動詞の知識が必要となる問題が出題されていますね。日本人は句動詞が苦手です、あまり大学受験に必要じゃないからです。ただ出題頻度が少ないので、他のすべての取り組みをやりきってからの様な気がします。

参考記事
英語学習 - TOEICリスニング満点(495)と満点後に実務で必要なリスニング力(感覚値2000点) (1/2)
https://touya-fujitani.blogspot.com/2018/07/toeic4952000.html?q=%E5%8F%A5%E5%8B%95%E8%A9%9E