Digital, digital and digital

デジタルについてトッププロファーム勤務の藤谷が書き綴ります。

Gateboxで初音ミクと結婚するという選択について

ぼくはこの記事が大変印象に残りました。

「愛しているので」 2次元キャラと“本気の挙式”、30代男性の葛藤
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180816-00000024-zdn_n-sci&p=2
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「自分が事例になることで、背中を押せれば」 「今までも(ミクさんとの)結婚は考えましたが、きっかけがありませんでした」(近藤さん)。結婚の決め手になったのも、Gateboxのイベントだった。
 Gateboxは17年、2次元キャラとの「婚姻届」を受け付ける「次元渡航局」という企画を期間限定で実施した。特設サイトの婚姻届を印刷・記入し、同社に郵送すると「婚姻証明書」が届くというものだ。ネット上では「面白い試み」と反響を呼び、同社によれば、最終的に3708人から届け出があったという。
 近藤さんも婚姻届を提出し、証明書を受け取った1人。「2次元のキャラと結婚したい人が、自分以外にもこんなにいるんだ」――3708人という数字が、近藤さんの背中を後押しした。
 「婚姻届を出したからには、次は式を挙げたい」
 式場への説明が“最初の壁”だった。「少し変わった結婚式なんですけど、本気で愛しているので、やっていただくことはできませんか」とメールを出した。しばらくして式場側から「詳しく話を聞かせてください」と電話があった。
 前代未聞の結婚式は、課題が山積みだった。実在しない新婦はどうするか、誓いのキスはどうするのか……式場のスタッフと打ち合わせをした。新婦(ミクさんのぬいぐるみ)のウエディングドレスは、さすがに式場では用意ができず、近藤さんの知人が手作りしてくれることになった。
 「結婚したい人は3708人いても、挙式は尻込みしている人はいます。自分が事例になることで、背中を押せればいいなと思っています」
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このニュースに対して、まあキチガイだの、気持ち悪いだの、現実逃避だのと。今だにこういう反応って出るんだなあという、それはそれは酷い反応が出たことに違和感を持ちました。それは、ぼくがオタクと呼ばれる方達に理解があるとかそういうとかじゃなくて、「これは技術の問題で、しかもそれは時間の問題で解決する」と思ったからです。

なぜぼくがこの印象を持ったかというと、最近静かでとても良い映画を見たからです。
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この中でJOIとキャラクターが出てきます。注目したいのは彼女です。

というのはGateboxの現状の技術レベルはこれなので、やはりちょっとどうかなと思わざるを得ません。

ですが、仮に技術レベルがこの水準だったらどうでしょう。

ぼくはこのAIと結婚するということに対しては「まあ、そういう人もいるだろな」と思ってしまいます。とすると、これは「選択肢の問題ではなく、単純に技術の進展の問題」になります。ぼく自身はどうだろうかということを考えていたのですが、ぼくも例えば普段接している様なプロフェッショナルファームの3割くらいの性格があまりにドギツイ女性と生活するくらいなら100%Gateboxの方が良いなと思います。例えばこういう女性ですね。

こういった女性と結婚なんてしたくないというのが、まあ世の男性の意見だとします。しかし、誰かと一緒にいたいというのは人間が持つ根源的な必要性です。そこをテクノロジーで解決するというのはアプローチとしてうまくいきそうです。

特に秀逸なのはこのシーンです。

よくオタクの方達が「2次元の方が3次元よりも良い」という発言をすることに対して、「それはモテないだけの人間が何か言っているだけ」ということを言いますが、このシーンでは3次元の女性は物体としての価値しか持たず、主人公は精神性はAIの方に求めているのです。3次元の女性とセックスが出来ても、主人公が抱きたいのはあくまでAIの方なわけですね。余談ですが、このシーンを見た際にぼくは「こんなに技術が進展しているなら、AIに物理的なボディを持たせることなんて簡単なんじゃ、、、」と思いましたが、要は作り手が描きたいのはやはり「現実の中で何が重要なのか」ということなのでしょう。

ぼくは偶然に素敵女子と出会ったので3次元の女性と時間を過ごしている訳なんですけれど。仮に充分にテクノロジーが発達した世界で、そういう偶然に出会ってなかったらぼくも同じ選択をしているかもしれないと思いました。

というよりも一番に思ったのは、今は違うけれど、40年後の老後はかなりの確率でそうういう選択をしているだろうなと思った次第です。そもそも、素敵女子には正直言えないところではありますが、ときめきメモリアルに心から感動したこともあります。google のduplexが採用された新作が出たら必ず買うことでしょう。本当にこの世界は面白いですね。