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デジタルについてトッププロファーム勤務の藤谷が書き綴ります。

買うべき『外資系の〜〜』と買うべきでない『外資系の〜〜』の整理(東洋経済新報社)

外資系の~~という本は昔から星の数ほど出版されているけど、東洋経済新報社がタスクスキルに限定した本を網羅的に出版することをしている。対象は下記エリアで、ハンズオンなアプローチが好感が持てるけど、網羅性を担保しようとしたがあまりに差が激しすぎる。

要は下記分類になると思うんだけれど、同業者の方達には同意頂けるんじゃないだろうかと思うんだけれど、どうだろう。


1.絶対に買うべき
外資系金融のExcel作成術―表の見せ方&財務モデルの組み方
本当に名著だと思う。実践性にあふれていて、レイアウトも美しい。読者に役に立つということを徹底している様が清清しい。読んだ人に役に立つ本、である。そもそも網羅的に出版しようということになったのは、本書が素晴らしかったからじゃないだろうか。ここに書いてあることを忠実に再現したExcelをつくる様になるだけで、とても貢献性は高い。

2.買うべき
外資系コンサルのスライド作成術 作例集―実例から学ぶリアルテクニック
スライドを書く力は結局は現場で鍛えるしかないんだけれど、基礎理論と事例がとても良い。なぜその配置なのか、なぜそのオブジェクトなのか、なぜその色なのか、そういったことに理論的に説明出来るようになりつつも、自分でガリガリスライドを書いていくにあたっての『良質な事前知識』を得られることが出来る。本書の使い方で有効なのは、単純に絵面を覚えようとするのではなく、背景で使われている『理由』を理論として理解することにある



------(買わなくていいの壁)-------------
3.ひょっとしてひょっとしたら買ってもいいかもね(でも買わなくていいと思う)
外資系コンサルのプレゼンテーション術
著者の意図は分かるけど、読者に役に立つという実践性に疑問が残る。プレゼンテーションの名著は他にも沢山あるしなという感想しか持てない。


------(決して崩れない買わないの壁)-------------
4.絶対に買うべきじゃない

とりあえずWordを取り扱ったものもつくってみました感が凄いというか。実務におけるワードの重要性は実はもの凄く高いけど、本書はそれを悪用している

 外資系コンサルのリサーチ技法: 事象を観察し本質を見抜くスキル
恥晒しとしか言えない内容。なんというかそれしか言葉がない。大学生以下のレベルだと思う。

ちなみにリサーチ技法で買うべきはこれです。

リサーチの技法