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デジタルについてトッププロファーム勤務の藤谷が書き綴ります。

Statistics and Data Science from MIT - Probability - The Science of Uncertainty and Data (10/)

話題のコースの一講座が終わりました。

 
 
 
Statistics and Data Science from MIT
 
Probabilistic Systems Analysis and Applied Probability
https://ocw.mit.edu/courses/electrical-engineering-and-computer-science/6-041-probabilistic-systems-analysis-and-applied-probability-fall-2010/index.htm



参考用テキストはこちらです。
http://athenasc.com/prob-solved_2ndedition.pdf

備忘録的に感想と反省点を書きます。

まず感想ですが、
  1. 内容・分量
    内容・分量共に「ゲキ重」でした。教科書は別にあるのですが、別途参照していた東大の基礎統計学I-IIIでは対応出来なくなっていました。Baye's stasticsとかはほとんどカバー出来ていないと思います。内容としては、東大の基礎統計学IとIIIの範囲ですが、カバー出来てないというか、記述が浅過ぎるんですよね。Bernoulli, Poisson, Markov chain, LMS, LLMS, WLLN, Central limit Theoremといった出てくる主要概念についてほぼ全て十分な記載が出来ていません。特に例題と解答です。問題文と解答しか書いてないというのは、やはり不親切、、というよりも単に非効率です。社会人学生にとってはこれは致命的です。難易度は物凄く高いかというと、そうではなくて「これが適正」なのだと思います。最近MOOCSが妙に商売じみています。学習者の負担を下げていることによって、そもそもの学習成果に疑問が残るコースが多くなってますが、MITの姿勢は正しいですね。(ただMIT Sloanの方は相当に疑問の残るコースが多いですが)
  2. 問題を解くことの重要さ
    問題を解くことの重要さを痛感しました。痛感したというか、思い出しました。これには2つの重要な意味があり、「結局の所、問題を解くことがつくことが最も良い能力を鍛える方法」という点と「良問を与えてくれる教育環境が大事」ということですね。特に後者が重要です。MOOCSって最高の教育を安価でというのが基本コンセプトであり、アチーブメントということになっているかと思いますが、「数学の独学を可能にしつつある」というのがあまり言われない価値ですね。馬鹿にされるのを承知で、本当に当たり前のことを言いますが、新しいことを学んで、最終的に価値が生まれる際には下記のフローを辿りますね

    1.知っている+理解している⇨2.知識を使って問題解決が出来る⇨3.問題解決の結果が何らかの成果に繋がる

    結局の所、仕事で成果を出すには3までいかないければならないのが悩ましいのですが、そもそも1⇨2まで行くのが難しいと思います。かつてのぼくの学習方法もそうだったのですが、専門書を読むというのは1でしかない様に思うんですよね。で、1⇨2までいくのもセンスのある方であれば出来る気もしますが、出来ないケースの方が多い様に見えます。(ぼくは特定の領域以外ではこれが出来ません)。ここをスムーズにしてくれるのが、問題を解くという行為です。
  3. 数学の知識
    数学の知識を積み上げるということを思い出しました。そう言えば、大学生の頃は数学って知識量を増やすことも重要だったなーと。知識というのは、問題の典型解法を覚えるとかではなくて、自分が知らなかった新規の概念を学ぶということですね。これを社会人になってからずっとサボっていたことはぼくの大きな反省点です。
  4. 学習成果
    基本的にはこの内容はMITの学部生の授業をそのまま使用しているものとのことなのですが、これはとてもいいと思います。たまに思うんですけれど、大学での学習成果ってMBAと研究活動ばかり重点が置かれますが、「新規事項を学習する」っていう面では、学部生の授業が重要だといつも思います。理由は単純で「初学者を高いレベルまで引き上げる」ことを前提につくられているからです。これって実は社会人にとってありがたい存在ですね。
反省点としては、
  1. スケジューリング
    明らかにスケジューリングです。社会人学生を配慮していないスケジュールが組まれていたので、スケジュールは完全に破綻していました。これは最大の反省点です。何度か課題が出せないことが合ったりとして、これはこれまでMOOCSに取り組んで来て初のことです。15h以上のレクチャーを1週間で受けなければならなかったりとファーム人員にはかなり無理な様に思います。あと前述した様に新規の概念を学ぶのって時間がかかりますね。ちょっと短期には向きません。予習が大事だったなと思いました。
今後は、
  1. この講義は基礎領域のことなので、今すぐどうこうという訳ではないですがMicro master courseが続きます。要はこれを全部終わってからということですね。よく思うのですが、「最終的に98点までいきたいのか、78点でいいのか」によって取るべきアプローチはまったく異なります。そしてスキルへの値付けもまったく変わります。これは採用を担当するのでよく分かります。
しかしこのMicro master courseはひょっとしたら再来年まで続いているかもしれないスケジュールになっているので、今まで最高に重いです。ただ受講生の評価は極めて高く、ぼくも同意見です。Data analyticsは長期間で最高レベルまでもっていこうと思っているので、キッチリやり抜いて行こうと思います。

次回以降で、内容面で面白かった点を書いていきます。
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過去記事
  1. Statistics and Data Science from MIT - Probability - The Science of Uncertainty and Data (8/)
    https://touya-fujitani.blogspot.com/2018/11/statistics-and-data-science-from-mit.html