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デジタルについてトッププロファーム勤務の藤谷が書き綴ります。

英語学習 - 多読多聴の前に (英文法)

英語学習の重要なイシュー

英語学習においては英文法重視かどうかという議論がよく割れるけど、本当のイシューは時系列上どのタイミングで英文法を仕上げるかということ。ぼくのスタンスは、「一番最初のタイミングで英文法を仕上げるべき」だというスタンス。

昔から思っているけれど、Netflixを長時間見るというたまに推薦される方法論は非常に効率が悪いと思う。要はNetflixを永遠に見るとか、英文を多読するのは、情報が理解可能な状態になってからでなければ、いくら大量の情報に触れても意味がないのだ。膨大な情報量に触れる前に、対象とする知識体系の最小単位の基本構造を持つことが重要であり、その基本構造を示したのが英文法なのである。理解不能な情報をいくら取り込んでも全く意味はないし、逆に理解出来る情報を取り込めば確実に何かが積み上がって行く。ここがぼくがまず英文法をきっちりやるべきだと思う最大の理由。

で、どの英文法書をやるべきかという話なんだけれど、、まずグローバルだとEnglish Grammar in Useが評判が非常に高い。別に悪い本だとは思わないけれど、特に絶賛したくなる本でもないというのが感想。CAMBRIGDEとかCollins系も一通り買って読んで見たけど、そんなに絶賛する気にはならない。

文法書に関してはこの3冊が本当に世界最高峰だと思う。社会人の英語学習でも、大学受験の名著で学習することは非常に有用です。やはり市場規模、市場の参加者の熱量、徹底的に磨き上げられた効率性がまったく違うからです。

この3著作の内容の質の高さたるや完全に世界レベルだといつも思う。あまり英語が得意でない日本人だったらEnglish Grammar in Useではなく、この三冊だと思います。

1. 英文読解入門 基本はここだ

この本が凄いのは「圧倒的な薄さ」と「英語という情報構造からエッセンスのみを完璧に抽出してみせた点」。昔から売れ続けているベストセラーなんだけれど、この本の物凄さが本当に分かったのは大人になって仕事で普通に英語を使う様になってから。この「膨大な情報量の情報構造から、エッセンスのみを切り出す」という思考フローはプロファームでの普段の業務でもいつもお手本にしている。英文読解入門とタイトルはなっているけど、英文法入門が内容。




2. ポレポレ英文読解プロセス50

この本は英文法というよりは、英文法を駆使して英文を読み解いていく思考プロセスの本で。この本がまた「本当に向き合うのに値する本」となっている。適切な思考プロセスを身につけないと解けない問題が集められているのがいい。

 

3. 英文法の核

この本については、過去のエントリに書いたことが大体なんだけれど、西さんの集大成だなあといつも思う。上記2冊は極限まで情報量を絞り込んだ本なので、この本で細かい知識を身につけてしまう(このプロセスは上記2冊が完璧ならすぐ終わる)。

西きょうじ先生の『英文法の核』を読んだ
http://touya-fujitani.blogspot.com/2016/04/blog-post.html



ちなみに関正夫さんの本については下記の様な特徴がある
  1. 非常に巧みな抽象化がされている。(だから逆に英語が苦手な大多数層が、分かりやすいのだと思う)
  2. メタ的視点で解説されている。「君たちはこういう説明を受けただろうけど、それはわかりにくくて、本当は〜〜」みたいな論調が多い。(関さんが叩かれる理由はここにある気がする)
  3. とにかく試験に受かることを最適化している
なので、最初に1冊として読むには凄く良いということだと思う。
大学入試問題集 関正生の英文法ポラリス[1 標準レベル] 
https://amzn.to/2KP78w0


よく紹介されるマークピーターセンの日本人の英語は単純に「体系的な内容じゃない」ので、この投稿で目的にしている内容には即さない。

完璧にするなら紹介した上記の3冊。
例えば東大受験だったら、後は単語帳と過去問くらいで全然楽勝だと本当に思う。
ただ完璧っていうのはいつものこの状態。
 
最終的には多読多聴というよりは、全部英語で英語も勉強するみたいなことになりますが、もしくは英語で何か別のこと例えばCSとかを勉強することになりますが、その際にも解釈可能な情報として大量に情報を浴びているのかそうでないかで学習効率はまったく異なります